PLPシステムについて
弊社では、組立産業において、設計段階あるいは生産準備段階で作り易く効率の良い組立作業を自動で導出する「PLPシステム(prototype-Less System)の開発を20年近く行ってきました。以下は、一例ですが30部品程度からなる製品Aの3DCADから組立作業を自動で導出した例です。図2-1に示すような組立作業を153,664通りリストすることができます。153,664通りの組立作業の右手と左手の距離を導出し、ヒストグラムに描いてみると図2-2のようになります。このヒストグラムからわかるように、設計段階あるいは生産準備段階で、製造にとって作りやすく効率の良い案を選択することができます。(ここでは作り易さについては省略します)
この案が選択できると、導入後の改善は軽減され、予め効率の良いラインを展開できます。また、この案の部品の動きなどをみて、設計変更の提案も行うことができます。このような検討を企業と進めています。

図2-2 導出した組立作業の両手の移動距離のヒストグラム
PLPシステムの応用例
PLPシステムでは、できる限り現場を再現しやすくしたいと考えており、それが図2-3の現場再現システムです。また、生産準備段階でPLPシステムの動画を活用し、音声、文字付きの組立指示動画を作成したものが図2-4と図2-5になります。それぞれ日本語と中国語になります。
図2-3 現場再現システム
図2-4 日本語の文字音声付組立指示書
図2-5 中国語の文字音声付組立指示書